コラム

2022.05.09蜂蜜&蜜蜂

【5月20日は世界ミツバチの日です】国連で決議された世界レベルの話です

ミツバチとヤツデの花

◆ポリネーター(花粉媒介者)を保護し、食糧危機を未然に防ぐ目的があります

「世界ミツバチの日」と聞かれてどの様に思われたでしょうか?また養蜂関係の人達が商売目的で作った日でしょ?くらいに思われた方もおられるのでは(笑)
毎年5月20日を「世界ミツバチの日 World Bee Day」と決めたのは国連です。2017年12月20日のことです。
いくつかこのコラムでもご紹介しておりますが、多くの農作物は実るために花粉を媒介してくれるポリネーターの助けを必要としています。勝手に実がなるわけではありません。そのポリネーターの代表選手がミツバチです。
別のコラムでもご紹介致しましたが、これらポリネーターの減少により全世界で最大60兆円の農作物収穫に影響が出るとダボス会議で予想されています。それだけ世界各国がポリネーター(花粉媒介者)である昆虫の減少に危機感を持っていると言うことだと思います。

※コラムトップページにタグ一覧がございます。(モバイルだと一番下です)
「ポリネーター」をクリック頂くと関連記事をご紹介しております。
世界ミツバチの日プロジェクトではご覧の通りかわいいロゴも作られていますよ。

◆かのマリア・テレジアが認めた養蜂のパイオニアの誕生日にちなんだ日です

5月20日は養蜂のパイオニアと呼ばれているスロベニア出身のアントン・ヤンシャ(Anton Jansa)の誕生日です。
スロベニアは当時ハプスブルク帝国領で、アントン・ヤンシャはマリア・テレジアに新しくできたウィーンの養蜂学校の終身教師として任命されています。
18世紀半ばごろの話ですので、250年くらい昔の話です。
当時の欧州を動かしていた幾人かの権力者の一人であるマリア・テレジアに認められたエキスパートだったわけです。

◆主導したスロベニアは養蜂が盛んで自然が豊かな国です

アントン・ヤンシャを輩出したスロベニアは今でも養蜂が盛んで、この世界ミツバチの日の決議を3年かけて主導しその後のプロジェクトリーダー国でもあります。
EU加盟国で北はオーストリア、西はイタリアに接する中央ヨーロッパの国です。
大きさは四国くらいで人口はおおよそ200万人強なので、四国4県合計の約380万人より少ないです。
ですが人口当たりの養蜂家の数は世界トップクラスで、EU内で法的にミツバチを保護している唯一の国です(2017年現在)


国連で決議されたのは食料危機を招かぬように、と言う事もさることながら、世界の持続可能なエコシステムの構築につながると考えられているからです。
皆さんもミツバチを育てる養蜂に関心を持って頂ければ嬉しいです。蜂蜜も宜しくお願い致します ^_^