【蜜蜂に助けられるリンゴ】花田養蜂の蜂蜜2 蜜蜂がいないとリンゴはあまり口にできない果物に
◆日本だけでなくグローバルにリンゴは生活に根づく果物です
ハチミツの種類の中でアカシアや菩提樹、マロニエなどと違いリンゴは直ぐに「あぁりんごね」とイメージが付きますね。
古今東西りんごは最も身近なフルーツです。
全世界どこでも食べられていますし、アダムとイブの禁断の果実、ニュートンが万有引力を発見した切っ掛け、白雪姫の毒リンゴ、と多くのストーリーに絡むほど存在感があります。
アメリカではアップルパイやベイクドアップル、アップルサイダーなど日本よりもよく食べられ身近かもしれません。
そして何と言ってもiphoneを生み出したアップル社、ロゴがリンゴの存在の大きさを表していますね。
◆ですがリンゴは花が咲いて勝手に実がなるわけではありません
ところがリンゴの実がなるには、特に商品になるようなリンゴを作るには大変な作業が必要です。
花が咲く期間は10日間くらいでその間に受粉させる必要があります。その期間に雨が降ったりすると受粉も困難になります。
ですが最も大変な理由は、リンゴは自分の花粉では受粉できず他の株(お隣さん)の花粉で受粉することです。
他家受粉と呼ばれています。これは自分の花の花粉、もしくは自分の株の花粉だと遺伝的に強くなれないかもしれない、という事のようです。
なのでなにもリンゴだけが他家受粉ではなく多くの植物がそうなのですが、違う株の花粉で受粉させて確実に果実を収穫するには手間がかかります。
◆ポリネーター(花粉媒介者)としての蜜蜂がもっとも活躍する花でもあります
そこで登場するのがみつばち
です。もちろん人手で受粉させる方法もありますが果樹園が大きくなると天候にも左右される10日間で受粉作業を完了させるのは大変です。
なので蜜蜂いなくして農作物なしでもご紹介しましたが、花粉媒介者としてのみつばちは農家の方々にとってとても大切です。
アメリカなどの大規模果樹園になると、受粉の季節にみつばちをレンタルするところもあるそうです。
暑さに弱いみつばちを長距離移動させるのはとても大変です。なのでみつばちを育てたり移動させたりするみつばちブローカーもいます。
また、みつばちにより誘いをかけリンゴの収穫を増やすには、果樹園の周りにもっと花を植えると良い、という論文も出るくらい大切な分野でもあります。(ストックホルム大学の研究者がthe Journal of Applied Ecologyにて報告)
環境保全の面からもみつばちの気持ちに沿った対応を考えることは我々の生活に跳ね返ってきますね。
ともあれ一度りんごのハチミツをお試しになってくださいね。
<ご参考>青森りんごのはちみつ