コラム

2025.05.12蜂蜜&蜜蜂

【蜂蜜を食べると頭が良くなる?34本の論文内容】3000人弱の5年間追跡調査も紹介されています

奥日光の湯ノ湖
奥日光 湯ノ湖

蜂蜜は単なる甘味料ではありません。
糖分以外にもミネラル抗酸化成分を含んでいます。

蜂蜜は健康食品だと多くの機会で紹介されます。
実際のところその効果はどの程度なのでしょうか。
管理人は毎日蜂蜜を食べ健康維持にとても効果があると実感しております。

<ご参考>蜂蜜を20年弱毎日食べ続けて感じること

ですが読者の皆様は本当のところどうなの?と思われているかと。

今回は34本の医学系論文をまとめた結果をご紹介致します。
特に今回のテーマは
「蜂蜜は脳(神経)に良い」です。

認知症予防にも効果を発揮していますのでご参考になさってください。

<もくじ>
◆ ハチミツの何が頭に良いのか?
◆ 紹介論文
◆ 脳の健康維持ポイント4つ
◆ 認知症予防の追跡調査

◆ 最後に

◆ ハチミツの何が頭に良いのか?

蜂蜜は天然の健康食品としてよく取り上げられます。
なぜでしょうか?

それはポリフェノールミネラルを含むからです。
単に糖分だけの砂糖とは違う点です。
特にポリフェノールに関して注目されます。

はちみつはポリフェノールの多くの種類を幅広く含んでいます。
これらポリフェノール類を含むことで、抗酸化効果、抗炎症効果が発揮されます。
これが脳神経を守ることになります。
そして脳神経伝達物質の減少を防ぐことにつながります。

◆ 紹介論文

今回ご紹介する文献はポリフェノール類を幅広く含むはちみつが、実際に脳の健康に役立っていることを示しています。

Honey on brain health: A promising brain booster
(脳の健康おける蜂蜜:有望な脳の活性化)
2023年1月

<出所>
NIH (National Institutes of Health
(アメリカ国立衛生研究所)
National Library of Medicine

この文献は過去の多数の関係論文を検索し、その内容をレビューする形で結論を出しています。
最初に、蜂蜜が脳の健康に効果があるか調査した論文を検索しています。
そして330本の論文を抽出しています。

続いてこの330本を吟味し信頼に足る34本まで絞っています。
この34本の論文より、
蜂蜜は脳の健康に効果がある可能性が高い
と結論づけています。

ラベンダー畑

◆ 脳の健康維持ポイント4つ

脳が健康とはどう言う状態でしょうか?
答えるのは意外と難しいです。

この論文では、脳が健康な状態を保つために有効と考えられるポイントとして次の4つを挙げてます。
① 記憶力向上 
② 神経保護作用 
③ 抗ストレス作用 
④ 鎮痛作用

それぞれについて次の様に説明されています。

① 記憶力向上 
ハチミツが動物と人の記憶力や学習能力を向上させる可能性を示しています。 
これは蜂蜜が記憶を司る海馬のニューロンを増やし脳神経を活性化させるアミノ酸の一種であるBDNFレベルを上げる効果があるのでは、と推測されているからです。

② 神経保護作用 
蜂蜜は多種類のポリフェノール(フラボノイドとフェノール酸)を含んでいます。 
これらの成分が抗酸化、抗炎症の効果を発揮します。 
これらの効果が大切な脳神経を守っているのではないかと推測されています。

③ 抗ストレス作用 
動物実験ではストレスホルモンの低下が見られており、人に対しても気分やストレスの軽減が見られています。 
これらはハチミツに含まれるアミノ酸やミネラルによると推測されており、脳の精神的なストレス緩和に効果があると見られています。

④ 鎮痛作用 
特に酸化ストレスの軽減が鎮痛作用と関連しているのではないか、推測されています。 
鎮痛作用もまた脳神経を守ることにつながります。

青い鳥

◆ 認知症予防の追跡調査

★ 興味深い論文
検証された34本の論文の中で管理人が特に興味を持った論文をご紹介いたします。
それは2893名の5年間追跡調査です。

マウスの実験はよくありますが、人を対象にした実験は限られています。
その点、この論文は約3000人弱の人を対象に5年間追跡調査を行った結果が報告されており、とても興味深いです。

The use of honey as a natural preventive therapy of cognitive decline and dementia in Iraq. 
(イラクにおける認知力低下と認知症の自然予防療法としての蜂蜜の使用)
2009年7月

★ 検証対象の人
合計2893名(すべて65歳以上)
(健常者2290名 軽度認知障害者603名)

★ 検証方法
2つのグループに分けます。

1493名に毎日大さじ1杯のハチミツ
1400名には偽物を毎日
グループ分けはランダム
なので健常者と軽度認知障害者が混ざります

2003年11月から2008年11月の5年間
認知症の評価は半年ごと

★ 検証結果
5年後に認知症を発症した人数

はちみつ1,493名中95名6.4%
にせもの1,400名中394名28.1%
全体2,893名中489名16.9%

元々軽度認知障害の人が603名いたので、
全体で489名の認知症発症は良い結果ですね。

少なくとも軽度認知障害から回復された方がおられるわけです。
もちろん、それが全てハチミツのおかげとは言えません。

ですが蜂蜜グループの人の発症率は6.4%で、
軽度認知障害の人も含まれていたので効果は大きいです。

ちなみに厚生労働省の資料によると
2022年に65歳以上で認知症の割合は12.3%だそうです。
さらに今回のように軽度認知障害の人も加えると27.8%だそうです。

<出所>
「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」
この九州大学の資料をもとに厚生労働省が作成

この平均値を見ても、ハチミツグループの6.4%は頼もしい数字です。

どうしてハチミツには効果があるのでしょう?
この論文が推論しているのは、神経伝達物質の一つであるアセチルコリンがハチミツによって促進されるからとのことです。

菩提樹

★ おまけ
脳の健康には関係がないのですが、
毎日ハチミツを食べていると体重が増えるのでは?
と心配されるかたもおられると思います。

これも管理人の経験より大丈夫だと思っています。
この論文でも体重変化についてコメントがあります。
ハチミツグループでわずかな体重増加が見られた方は73名です。

◆ 最後に

蜂蜜はどうして健康食品と呼ばれるのでしょうか。
それは単なる糖分補給だけではなく、同時にミネラル、ポリフェノール類も体に取り入れることができるからです。

その効果は、抗酸化性、抗炎症性として表れます。
今回の論文は、過去34本の論文レビューで、これらの効果が脳神経にも及んでいる可能性が高い、とまとめています。

これらの効果が脳神経を守っていそうだと。
実際その具体例として、5年間の追跡調査で認知症発症の割合が低かった事も紹介されいます。

管理人は毎日蜂蜜を食べ、健康維持には効果があると思っています。

<ご参考>蜂蜜を20年弱毎日食べ続けて感じること

いつもこのサイトではお話し致しておりますが、非加熱で熟成された蜂蜜だからこその効果です。
ぜひ美味しく栄養価が損なわれていない蜂蜜で健康維持にお役立てください。

<アカシアのはちみつ>

<菩提樹のはちみつ>

花とみつばち

<国産・非加熱・完熟はちみつをお届け>

<花田養蜂園>