コラム

2022.01.06蜂蜜&蜜蜂

【蜂蜜と砂糖の違いは?(1)成分編】甘味を加える蜂蜜と上白糖やグラニュー糖の違いは何でしょうか

欧州ルクセンブルクの朝市

ハチミツも砂糖も甘味を足す食材ですね。
ですが作られる元が違うので食材としても違いがでます。
どちらも甘さが強いのでその差は分かりにくいですが。。
例えばトーストに砂糖をかけるのとハチミツをぬるのとは違いますね。
パンケーキも砂糖よりハチミツの方が合いますね。
ではその違いは何から来るのでしょうか。
まずは成分の違いからお話し致します。

◆蜂蜜と砂糖の大きな違いは?

ハチミツと砂糖、どちらも甘味を求めて使われます。
ですが大きな違いとしては4点あります。
1. 炭水化物以外の栄養分が異なります
2. 砂糖のカロリーは蜂蜜の約2割増しです
3. 糖分の種類が異なります
4. 甘味の感じ方が異なります

それでは文部科学省のサイトにある食品成分データベースを見てみましょう。

一言で言えば上白糖とグラニュー糖は炭水化物のみでできていますね。
炭水化物の列を見ると100と99.3になっていますね。
たとえばミネラルですが、上白糖もグラニュー糖にも含まれていません。
またビタミン関係も上白糖・グラニュー糖ともに全て0ですね。

◆砂糖が純粋な糖分の塊なのはその製造方法から

これはどうやら上白糖・グラニュー糖の作り方から来ているようです。
この2種類の砂糖は、サトウキビ(およびテンサイ)を絞り不純物を沈殿させ
上澄み液を煮詰めて完全に水分を飛ばし結晶化させたものです。

栄養分を含んだ液を越し、上澄み液の水分を更に飛ばすために結晶化する炭水化物以外が残らないわけですね。
なので砂糖は純粋に甘さだけを足す(ついでにカロリーもですが・・)余計な雑味がない食材ですね。

◆ハチミツの元は花の蜜です

何を当たり前の事を!と思われたかもしれませんね。
ですがこれは結構大きなポイントなんですよ。
花が蜜を出すのはみつばちや蝶に集まって欲しいからですよね。
受粉ができないと次の世代に命をつなぐことができないので、ある意味死活問題です。
なので単に甘いだけでなく、みつばちに栄養をもたらさないと見捨てられるわけです。
これがはちみつにタンパク質やミネラルをもたらします。
決しておおげさな話ではないですよ。
脊椎動物のように大きい生き物は行動範囲が広く色々な物を食べることができます。
すると、色々な食べ物から栄養素を摂ることができます。
ですがみつばちのように小さな昆虫はその行動範囲や口の形から食べれる物が限られます。
特にみつばちは食べ物が花蜜や花粉にほぼ限られます。
なのでタンパク質の元である窒素(N)を多く含む花蜜はみつばちを誘いやすくなります。
詳しくは別のコラムでご紹介しております。
<ご参考>花蜜の正体は何でしょう

この様にハチミツはタンパク質、ミネラル、ビタミンも含みますので砂糖に比べコクを楽しむことができます。
トーストに塗ったりヨーグルトに入れたりローヤルミルクティーに、そしてパンケーキはやはりコクのある蜂蜜の方が合いますね。
別のコラムでもご紹介しておりますが、和食で砂糖ではなく本みりんを使うのに似ていると思います。

◆ハチミツのカロリーは若干少なめです

上の表をご覧になってお分かりのように、気になるカロリーは砂糖のほうが約2割弱高くなります。
これは単純に水分量の違いが大きいと思います。
砂糖は全く水分を含みませんがハチミツは20%は水分です。
同じ重さならハチミツは20%は水ですから単純にカロリーは低くなりますね。

あとこの表からは分かりませんが、蜂蜜と砂糖の糖分の種類は異なりますので甘味の感じ方も少し違います。
長くなりますので、糖分の違いと甘みの違いについては蜂蜜と砂糖の違いは?(2)に渡します。
ご参考になれば。。。

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