◆蜂蜜は非加熱処理、メープルシロップは加熱処理です

蜂蜜とメープルシロップの違いは何でしょうか（その２）でもお話しましたが、蜂蜜は花蜜から、メープルシロップはサトウカエデの樹液から作られます。
どちらも採取した時は水分を多く含みサラサラです。
ここからミツバチは自分の羽で風を起こし水分を飛ばし、メープルシロップは加熱して水分を飛ばします。

◆蜂蜜の酵素は加熱すると働かない　加熱・非加熱は大きなポイントです

例えば蜂蜜に含まれる酵素の一つ、ブドウ糖へ分解するαグルコシターゼは60℃以上では働かないので加熱処理をしてしまうと効果が発揮されません。
（ 内閣府食品安全委員会のサイトより 2010年1月： フランス食品衛生安全庁(AFSSA)2009年11月 の意見書紹介資料）
非加熱であることは蜂蜜の品質に大きくかかわるわけです。

◆更に保存方法にも違いが出ます

糖度が高く水分が少ないことは細菌にとって厳しい環境であるため蜂蜜は開封後も常温保存ができます。
一方メープルシロップは水分量が多いため開封後は細菌、特にカビが繁殖する可能性が高くなります。
更に蜂蜜はブドウ糖に作用する酵素（グルコースオキシターゼ）によって過酸化水素を作ります。
消毒液でおなじみですね。この過酸化水素が含まれているため殺菌作用があります。
糖度が高いことに加えてこの殺菌作用も保存食たるゆえんですね。ここもメープルシロップとの違いです。
この過酸化水素も酵素によって作られるので、やはり非加熱がポイントとなるんですね。
以上のように、非加熱で酵素を活かし水分量を抑えることは蜂蜜の特徴でありメープルシロップとの違いになるわけです。
蜂蜜とメープルシロップの成分の違いについては蜂蜜とメープルシロップの違いは何でしょうか（その１）の成分表をご覧になってください。

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