コラム

2022.07.14蜂蜜&蜜蜂

【環境問題でダメージを受けるハチミツ1 はじめに】環境問題がハチミツにも大きく影響しています

ベルギー ウッファリーズ(Houffalize)

◆2022年はハチミツの収穫が不振です それは間接的に農作物の収穫にも影響します

ハチミツは花蜜を採蜜する100%自然相手の産物です。
ですので異常気象はそれなりのダメージとなります。
一年間に日本人がハチミツを消費する量は、一人当たり平均で300g程度ですからほとんどの方はピンとこないかもしれませんね。。
ですが、たかがハチミツの話でもハチミツ不作の理由は、とても大きな環境要因が重なっています。
ハチミツだけではなく、農作物にも広く影響が出ている可能性があります。
なんと言ってもハチミツを集めるみつばちは、ポリネーター(花粉媒介者)の主役ですから。
<ご参考> 蜜蜂いなくして農作物なし?

◆ハチミツの収穫が不振となっている原因とその影響

1 みつばちの活動が落ちている みつばちへのダメージ
2 世界でハチミツ生産量が落ちている 輸入はちみつの不振
3 天候不順で開花に影響があり蜜がとれない 国産はちみつの不振
4 農作物の収穫にも影響が出る ポリネーターへの影響
5 コロナ禍で需要が伸び価格上昇と一部品薄銘柄も 価格への影響
ハチミツの収穫が不振なのは、国内だけの話ではなくグローバルレベルの話です。
異常気象など環境問題が草花の成長に影響し、それがみつばちの活動を鈍くしています。

◆結局、価格上昇に繋がります

日本で食べられているハチミツの9割以上は輸入品です。
ここ最近の異常気象により、カナダの干ばつや米国のハリケーン、そして東欧の長雨とどこかで問題が起こっています。
それが原因で花が咲かなかったり花が密を出さなかったり、そのためみつばちも飛ばなかったりで輸入ハチミツが値上がりしています。
値上がりはハチミツ収穫の不振に加え、コロナ禍による健康志向の高まりでハチミツに注目が集まっていることもあります。
財務省の貿易統計によれば、2012年から2021年までの9年間で輸入ハチミツの価格は約1.6倍になっています。
更に2022年の1月~5月の平均輸入価格と2012年を比べると約1.8倍になっています。
2022年6月以降を考えるとこの約10年間で2倍になろうかという勢いです。

それでは環境問題とハチミツ収穫不振について「みつばち編」より順に別のコラムでお話しを続けます。

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