コラム

2022.08.07フード&ヘルス

【ハチミツレモンからの贈り物4 脂肪吸収の抑制編】レモン果汁が脂肪の吸収をマイルドにしてくれます

ドイツとルクセンブルクの国境となるモーゼル川
ルクセンブルク レーミッヒ(Remich)

ウェイトコントロールを意識すると、当然脂肪の吸収は気になりますね。
脂肪の吸収が必要以上に続くとウェイトコントロールも大変になりますし、さらにはメタボリックシンドロームも気になります。
血液中の脂肪濃度を下げることができれば良いのですが、特に食後の血液中の脂肪濃度はポイントです。
そこでレモン果汁が脂肪吸収を抑える効果があった、という文献のご紹介です。

◆ポイントは脂肪の吸収を抑制することです

脂肪があってこそ料理はおいしいものです。
脂肪がないと味気ないですからね。
それでついつい食べ過ぎるのですが、体が使う以上に脂肪を撮れば当然体に溜まってゆきます。
まずは脂肪の吸収を抑えることができれば余計な脂肪を溜め込むことを少しでも減らせるわけです。
当たり前のことなのですが、食べながら脂肪吸収を抑えるのがレモン果汁のポイントです。

◆脂肪と一緒にレモン果汁を撮ると脂肪吸収が抑えられます

レモンポリフェノールに脂肪吸収を抑制する効果があった、と文献で紹介されています。
「レモンの食後高脂血症抑制作用の検討」
(日本未病システム学会雑誌 10(1) 62-63 2004年)

健康な男性10名を対象に行った試験です。
バター30g、ロールパン30gと一緒にレモン果汁を飲むケースと水を飲むケースを比べています。
食べた後の血液中の脂肪の量を比べると、食後4時間まで明らかにレモン果汁の効果が出ています。
グラフを目で読み取ると、平均的におおよそ約2割程度血液中の脂肪の量が少なくなっています。
食後5時間目に差がなくなるまで脂肪の血中濃度が低いと言うことは、
その間ずっと体に運ばれる脂肪の量が少なかったわけですから、
当然体に吸収される脂肪の量もずっと少なかったことになります。

◆脂肪を運ぶ仕組みに作用しています

この文献は、レモン果汁が脂肪を体に運ぶ仕組みを遅らせる効果についても結果報告しています。
脂肪は水に溶けないので、そのままでは体に運ぶことはできません。
そのため脂肪はタンパク質とくっついて体に運ばれることになります。
この脂肪とタンパク質との合成がレモン果汁によって遅らされる、と同じ文献で紹介されています。
先にご紹介した同じ試験で、脂肪とタンパク質の合成物の濃度も測っています。
確かにレモン果汁と一緒に食べたケースはその濃度のピークが一時間遅くなっています。
しかもレモン果汁と一緒に食べたケースでは、ずっと脂肪との合成物の濃度が低いのでそれだけ体に運ばれた脂肪は少ないことになります。
ちなみに、水に溶けない脂肪を運ぶためにタンパク質とくっつく仕組みはいくつか種類があります。
よく言われる善玉コレステロール、悪玉コレステロールなどもその仲間です。
この試験のように腸から吸収されて運ばれる合成物はカイロミクロンと呼ばれています。

◆レモンの効果は脂肪吸収を抑えることであって血中の脂肪を燃焼させるわけではありません

今回ご紹介した文献は、食後の脂肪吸収について調べたものです。
レモンは脂肪を燃焼させる、とか脂肪を溶かす、のような説明をたまに見かけることがあります。
ですが、人に対する試験で体内に取り込まれた脂肪がレモン果汁によって減る、といった結果はまだ出ていないようです。
今回の内容は料理にレモンを絞ったり、食事と一緒にレモン水をとると、その料理の脂肪の吸収がマイルドになる、という話です。
念のため付け加えておきますね。

◆レモンポリフェノールの検討は赤ワインのポリフェノールがヒントに

今回のコラムでご紹介した文献は、赤ワインに含まれるポリフェノールに着目したことから検討されたそうです。
それはフランス人の心筋梗塞患者の数が周辺国より少ないのは赤ワインのおかげだと分かったからです。
よく耳にするフレンチパラドックスにまつわる話ですね。
それではレモンポリフェノールも効果があるのでは?と推測されたわけです。

脂肪吸収についてはレモンの効果ですので、ハチミツの効果ではありません。
ですがいくらレモンに効果があると言ってもレモンの酸は強いですから、ハチミツを加えそのテイストもお楽しみください。
例えばピッツアとコークはよく合いますが、それをハチミツレモンに代えるのはいかがでしょう。

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