コラム

2022.04.26フード&ヘルス

【チーズの王様 ブリー・ド・モー(その1)】とてもおいしいチーズです。蜂蜜と合わせて食べると止まらなくなりますよ

牛ほほ肉の赤ワイン煮

欧州の人達はほんとよくチーズを食べます。
そんなに食べて大丈夫ですか?と言いたくなる場合も。
淡泊なものから個性的な種類まで多くのチーズがありますね。
その中でもブリー・ド・モーはおすすめです。
自己主張はさほどではありませんが、濃厚な味わいです。
このブリー・ド・モーとハチミツの組み合わせは抜群ですよ。
にこの組み合わせだと止まらなく危険かもしれません(笑)
今回はそんなブリー・ド・モーについてのお話です。

◆フランスチーズのブリー・ド・モーは「チーズの王様」と呼ばれています

今から約200年前の1814年、「会議は踊る、されど進まず」で有名なウィーン会議が開かれました。
このころの日本は江戸時代で、ペリーが来航するよりも前の話です。
会議では当時のヨーロッパの列強国が顔をそろえるわけですが、何と敗戦国であるフランスも参加し議論に加わることが許されたのす。
この時フランスから参加した政治家はタレーランですが、この人物はかなり優秀で敗戦国でありながらフランスの国益を最小限守ったとされています。
タレーランは自ら晩さん会を主催し、各国大使にお国自慢のチーズを持参するように呼び掛けたのです。
そこでブリー・ド・モーが最高の評価を受け、「チーズの王様」「極上のチーズ」の異名を取るようになったそうです。
敗戦国でこれはありですか(笑)
日本の外交もこれくらいしたたかさが必要だと思ってしまいます。。

◆ブリーのなかでもブリー・ド・モーは確かに名前負けしない味わいかと

ブリーの中でもモー(Meaux)の町で作られるブリー・ド・モーは、その味わいで最も知名度の高いチーズだと思います。
今日、生産地はパリ盆地東部一帯に広がり手作り製法の伝統が守られているそうです。
白カビで覆われ少し固まった表皮とその中にとても柔らかい身が入っているブリー・ド・モーは濃厚な味わいですがソフトな口当たりですね。思わずもう一切れ欲しくなる美味しさです。
しかもこのチーズは尖った自己主張がないのでさまざまな食材に合わせることができます。
焼いても美味しく色々なレシピに合わせることもできます。
ブリー・ド・モーの美味しさは色々と紹介されていますが、有名なエピソードとしてはルイ16世にまつわる話があります。
フランス革命が起こりルイ16世は逃亡を図っているにもかかわらず途中どうしてもブリー・ド・モーが食べたくなり、馬車を止めさせワインと一緒に食べているところを改革派の人達に捕まってしまったそうです。
管理人は昔初めてブリーを食べた時、表皮が食べれるのか食べれないのか分からなかったので毎回迷いながら全てそぎ落として食べていました(笑) 
もったいない(^-^)

カマンベールはブリーの製法がオリジナルのようです

ちなみに白カビタイプのチーズは日本だとカマンベールの方が名が通っているかもしれませんね。
カマンベールはブリーの製造方法をノルマンディー地方のカマンベール村で適応・改良して生まれたそうです。
ブリーに比べ少しテイストに自己主張があるように思えます。
これは大きさの違いからくるようです。
カマンベールは大きさが直径10㎝程度ですが、ブリー・ド・モーは直径が35㎝程度あります。
するとカマンベールの方が白カビの濃度が濃く熟成も進みます。
その分旨味も増しますが発酵による匂いも進みブリー・ド・モーより個性が強くなるようです。

800年初頭のカール大帝がブリーをとても愛した、と言われていますので、ブリーはもう1000年以上も前から作られフランスを象徴するチーズなのだと思います。
ルイ16世のエピソードのようにワインとの相性は抜群なのですが、シンプルにパン(バゲット)と一緒に食するのもいいですね。
長くなりますので、続きはチーズの王様 ブリー・ド・モー(その2)に渡します。

※今回の内容は一部在日フランス大使館のサイト内情報を参考にいたしました。


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