【環境問題でダメージを受けるハチミツ 4 国産ハチミツ編】天候不順や異常気象が開花に影響をもたらします
◆そもそも花の開花に大きく左右されます
当たり前ですが、ハチミツはみつばちが花蜜を集めてできる自然食品ですから花が咲き、花が蜜を出してくれないと収穫ゼロです。
みつばちが元気に活動してくれるのは、花の開花があってこそです。
ところが2022年の春先は低温・長雨で花の開花が不十分でした。
一年を通じ最も採蜜が盛んなタイミングなのに。。
花が咲いても期間が短かったり、蜜を出さなかったり、異常気象は直接ハチミツの収穫に影響します。
◆花の開花期間は限られます
もちろん花の種類によりますが、多くの花は咲いている期間は2週間程度です。クローバーのように1か月程度咲いている花もありますが。
その間にみつばちは採蜜するわけですが、このタイミングで長雨だったりするとみつばちも十分に活動できないわけです。
また異常気象のため例年より早く開花すると巣箱の設置タイミングがズレて十分な採蜜ができないことになります。
天候不順や異常気象により開花とみつばちのマッチングが流れてしまいハチミツの収穫が減ることになります。
◆ハチミツを提供する植物(蜜源)が減少しています
これは必ずしも異常気象による環境問題から生じた問題ではなく、色々な原因が重なっているのでしょう。
例えば、外来種がそれまでの蜜源となる樹木を追いやったとか。
ですが、異常気象によりこれまで蜜源になっていた植物が徐々にその勢力を削られたりします。
たとえば、北海道は梅雨がないとされてきましたが、近年は初夏に長雨が続いたりします。
すると先ほどお話したとおり、みつばちは巣から飛びたたず受粉ができません。結果その蜜源となる植物は徐々に勢力を削られることになります。
農林水産省畜産局が2021年10月にまとめた「養蜂をめぐる情勢」に蜜源の面積をまとめたページがあります。
2012年は16万ヘクタールだったのが2020年は11万ヘクタールになっています。8年間で3割以上減っています。
減少した5万ヘクタールは東京ディズニーランドのおおよそ1000倍の大きさになります。
国産ハチミツが最近不振な理由は、世界のハチミツが不作なのと同じようにその大きな原因は異常気象や天候不順の環境問題がもたらしています。
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