コラム

2022.07.14蜂蜜&蜜蜂

【環境問題でダメージを受けるハチミツ 3 輸入ハチミツ編】2022年は世界レベルでハチミツの生産量が落ちています

イギリス カンタベリー北側の海岸

環境問題はもちろん日本だけの問題ではありません。
ハチミツはみつばちを含め100%自然相手の食材です。
ですのである意味、環境問題のリトマス試験紙の様なところがあります。
そのハチミツは日本だけでなくグローバルベースで影響を受けています。
やはり今更ですが、確実に環境問題は深刻さを深めつつあるのでしょう。

◆日本で食べられているハチミツの9割以上は輸入ハチミツです

輸入ハチミツの量について農林水産省の資料(2021年10月)の中に財務省の貿易統計の数値を加工したページがあります。
それによると国内で消費されているハチミツの9割以上は輸入です。
ですのでグローバルベースでハチミツ生産量が減ると、日本でのハチミツ流通量が減る可能性があります。

◆全世界的に異常気象や天候不順の影響が近年出ています

ここ何年か、ハチミツを生産しているどこかの国で異常気象や天候不順が発生しています。
米国ではハリケーンの被害があり、欧州では長雨や洪水がありました。
欧州と並びカナダからの輸入も多いのですが、高温や干ばつでハチミツの収穫は不振です。
100%自然相手のハチミツですから、環境の大きな変化によって花の開花や花蜜にダメージがあると直接ハチミツの収穫に影響します。

◆ロシアのウクライナ侵攻もハチミツの輸入に影響があります

欧州でも特に東欧の国々は養蜂が盛んで、日本でもハンガリーやルーマニアよりハチミツを輸入しています。
さらに近年注目を集めているのがウクライナ産です。
価格が手ごろなのがポイントですが、財務省の貿易統計2020年のデータでも見て取れます。
日本が輸入している中国産とウクライナ産の天然ハチミツは、グラムあたりの価格差はさほど大きくありません。
例えばハンガリー産やルーマニア産の価格はグラムあたり中国産の3倍ほどになっていますが、ウクライナ産は6%プラス程度です。
ですのでウクライナ産の輸入量がルーマニア産と肩を並べる勢いで伸びています。
ところが、ロシアのウクライナ侵攻によりそのルートは大きく減少する見込みです。

環境問題はグローバルレベルで起きているので、9割以上を輸入している日本は影響が大きくなります。

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