【蜂蜜と砂糖の違いは?(2)甘味編】甘味を足す蜂蜜と上白糖やグラニュー糖の違いは何でしょうか?その2です
蜂蜜と砂糖の違いは?(1)で成分の違いについてお話しましたが、今回は糖分の種類の違いを中心に甘味の感じ方の違いなどもお話いたします。
◆糖分の種類はブドウ糖、果糖、ショ糖
まず糖分の違いですが、蜂蜜は消化分解の必要がないブドウ糖と果糖からなり、
砂糖はショ糖からなります。
蜂蜜のブドウ糖と果糖は単糖類と呼ばれこれ以上消化分解する必要がありませんので直ぐに体に吸収されます。
一方、上白糖やグラニュー糖のショ糖は二糖類と呼ばれ一度消化分解する必要があります。
◆甘さを表す「甘味度」
この糖分の種類が違うことは、体への吸収速度の違いだけではなく甘味を感じる差にも表れます。
これは「甘味度」と呼ばれる測り方で確認されています。
甘味を人がどの程度感じるのか、人の感性より数字でまとめたのが「甘味度」です。
人の感性で測るので微妙に数値の異なる表が出てくるのですが、大まかな数字は次の通りです。
ショ糖の甘味を1とすると、ブドウ糖の甘味は0.6~0.7、果糖の甘味は1.2~1.5ぐらいです。
(独立行政法人農畜産業振興機構のサイトより)
特に冬に固まらない蜂蜜(代表的なのはアカシアです)は果糖の方が多く含まれているので、上白糖やグラニュー糖より甘く感じることになります。
蜂蜜と砂糖の違いは?(1)でもお話した通りもともと蜂蜜の方がカロリーは低いのですが、更に少ない量で甘みを引き出すことができます。ダイエットには向いていますね。
◆蜂蜜は炭水化物だけではありません ミネラルがコクをもたらします
さらに付け加えると、蜂蜜にはタンパク質・ミネラル・ビタミンが含まれるので糖分と一緒に取ると甘さとコクがひきたつ効果があります。
これはスイカやぜんざいに塩を加えると甘さが増すことと同じ理由で「同時対比」と呼ばれます。
◆料理のソース作りにハチミツを
ミネラル・ビタミンを含むことから甘味とコクを生み出す蜂蜜を料理に使うことはダイエット面からもお勧めですよ。
日本に比べ欧米の蜂蜜消費量は2倍以上ですが、それは料理にもよく使われるからです。
特に料理の仕上げに使われるソース作りにハチミツは相性が良いようです。
例えば赤ワインやバルサミコを煮込んでソースを作る時、蜂蜜を加えて煮込みます。
更に豪快に蜂蜜を使うレシピとして日本ではほとんど馴染みのないイギリス料理があります。
ガモンハムと呼ばれる豚もも肉の塊をローストするメニューです。
ここではマスタードと蜂蜜を50gづつくらい混ぜてソースを作ります。
ご興味のある方は英国料理は…おいしい?!をご覧になってください。