コラム

2022.08.28フード&ヘルス

【バルサミコの抗酸化性】ハチミツを混ぜたソースをお試しください

神奈川県 江の島の(眠り?)猫

バルサミコは赤ワインと同じく葡萄から作られます。
なのでポリフェノールの効果が赤ワイン同様に期待できそうです。
フレンチパラドクスで有名になった赤ワインの効果は実際に起こっている事ですからね。
同じ葡萄から作られるのなら、と考えるのは自然なことです。
そして日本でもバルサミコの抗酸化性を調べた文献があります。
結果は抗酸化性の効果ありの様ですが、今回はその文献をご紹介いたします。

◆バルサミコも赤ワイン同様に葡萄から作られます

バルサミコはとっても手間のかかるお酢です。
何年もかけて熟成されて作られます。
赤ワインと同じく原料は葡萄です。
ですがワイン酵母の様な酵母を使った発酵はありません。
まずは葡萄をつぶし煮込みます。
その後、木の樽に詰めてゆっくりと熟成させます。
本来のバルサミコは10年以上の熟成期間を設けますので気が遠くなるような時間が流れます。

◆ワインやワインビネガーとの違いは?

ワインは葡萄をつぶしワイン酵母で発酵させて作ります。
ワインビネガーはワインに酢酸菌を混ぜてお酢にします。
ですので白ワインベースと赤ワインベースのワインビネガーがあります。
ワインビネガーは日本の米酢と同じ様にサラッとしています。
一方バルサミコは見た目が黒く、手につくと少しベタッとした感触が残る濃厚なテクスチャーです。

◆悪玉コレステロールの酸化を防ぐには

ハチミツレモンの贈り物でもご紹介致しましたが、レモンポリフェノールは抗酸化性を発揮します。
動脈硬化から脳梗塞や心筋梗塞を誘発するきっかけの一つが悪玉コレステロールの酸化です。
酸化した悪玉コレステロールが血管壁にくっつき血液の流れを悪くするからです。
ですので悪玉コレステロールの酸化を防ぐことはとても大切です。
冒頭お話ししたフレンチパラドクスより赤ワインのポリフェノールが注目されました。
多くの脂肪を摂っているフランス人が他の国より心筋梗塞患者が少ないと言う話ですね。
その理由は赤ワインのポリフェノールが抗酸化性を発揮していたからです。
ですので、赤ワインだけではなくレモンやライチのポリフェノールも効果が確認されています。

◆バルサミコにも抗酸化作用がありました

バルサミコの抗酸化性について調べた文献があります。
「果実ポリフェノールのマクロファージ泡沫化に及ぼす影響に関する研究」
2008年 食生活科学・文化及び環境に関する研究助成研究紀要
アサヒビール学術振興財団
この文献は2つのポイントでバルサミコの効果を検証しています。
悪玉コレステロールの酸化を抑える
マクロファージの暴走を抑える
そもそも悪玉コレステロールが酸化しなければ血管に害はありません。
そこで健康な大人5人を対象にバルサミコの抗酸化性を検証しています。
結果は有意な抑制がみられたとあります。
特にバルサミコ接種後30分から1時間後にかけて効果が明らかだったそうです。

◆マクロファージの暴走を抑えるとは?

マクロファージは体内に侵入してきた病原菌やウイルスを捕食する白血球の一種です。
そして酸化した悪玉コレステロールも捕食します。
ところが酸化した悪玉コレステロールを捕食した時は厄介なことが起こります。
マクロファージが暴走し際限なく悪玉コレステロールを捕食し続けます。
これが文献のタイトルにあるマクロファージ泡沫化です。
泡沫化したマクロファージは血管壁にくっつき次第に大きくなりこぶになってゆくわけです。
酸化してしまった悪玉コレステロールのその後もこの文献は検証しているわけです。
つまりマクロファージが暴走した泡沫化を抑える効果がバルサミコにあったということです。

◆ハチミツを加えるバルサミコソースをお試しください

酸味と甘みのコンビネーションは食欲をそそります。
バルサミコ(大さじ2)赤ワイン(大さじ2)ハチミツ(大さじ1)
でバルサミコソースをお試しください。
混ぜ合わせ煮詰めて水分を半分以上飛ばすとできあがりです。
できればバターを小さじ1杯程度加えるとさらにコクがでます。
やはりお肉料理に合うソースだと思います。
バルサミコソースはバルサミコと赤ワインの両方のポリフェノールが健康をサポートしてくれますよ。
<ご参考>蜂蜜とバルサミコは相性が抜群

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